限定承認

限定承認とは、相続した中だけで、亡くなった方の借金等を返済し、 財産が余れば相続する、という手続きのことです。
相続人の債務がどの程度あるか不明である場合に、被相続人の受け継ぐ場合などに有効です。
「相続財産に借金があるので相続放棄したいけれども、相続したいもの(自宅などの不動産等)がある」という場合に、限定承認手続きを行うことがあります。

例えば、夫が先に亡くなり、夫名義の家に今後も住み続けたい。しかし住宅ローンがまだ残っており、夫には多額の借金があった。幸い生命保険は受け取る予定。
このような場合、相続放棄することも可能ですが、限定承認手続きを行うことで、生命保険を受け取った範囲内で住宅ローンや夫の借金を返済し、自宅は残せる可能性もあります。

限定承認を行うためには、家庭裁判所に、相続人全員が申し立てする必要があります。また、相続開始を知った日から3ヶ月以内に「限定承認の申述審判申立書」を家庭裁判所に提出します。

ただし、相続放棄とは異なり書類の作成や申し立てなどの手続きはかなり煩雑となり、専門知識が必要です。
限定承認手続きの経験がある司法書士や弁護士に依頼することをお勧めします。

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